個人型確定拠出年金(個人型DC)
日本の年金制度というのは複雑怪奇で、読んで理解したと思ってもすぐに忘れてしまいます。ただ、この個人型DCは知っておいて損はない制度だと思います。
日本の年金制度をできるだけシンプル化して整理すると、まず国民年金というものがあってこれは20歳以上の日本国民全員が加入をするものです。
1階部分と言われています。
そしてサラリーマン・公務員の場合は、厚生年金があり、国民年金の上側に追加される形になっており、2階部分と言われています。
そして、さらにその上に上乗せさせられるのが、企業年金などであり、この個人DCもその3階部分に当たります。
この個人型DCは現在(2016年8月)のところ、企業年金がある会社に勤めているサラリーマンは加入できませんが、2017年には加入できるようになると言われています。
確定拠出型というのは拠出する額が決まっていて、将来貰える金額は自分で商品を選択し、運用した結果次第ということです。
企業年金も確定給付型から確定拠出型に移行してきており、自己資金で投資はやらない人でも、企業年金だけは運用しているという人も多いのではないでしょうか。
本題としてこの個人型DCの何がすごいかというと、制度を利用し、毎月一定額拠出するだけで自動的に金が貰えます。
正確に言うと毎年の税金を安くすることができます。(以下メリット①)
以下メリットです。
メリット①: 毎年の税金を減らせる
最大のメリットだと思っています。拠出するだけで税金を減らすことができます。
サラリーマンは年末調整で対応可能だそうです。
どれくらいの節税メリットがあるかというと、年収約500万円のサラリーマンが最大の毎月23,000円を拠出すると、年間276,000円となり、4万円くらいの税金が減るそうです。
少ないと思われるかもしれませんが、リスクフリーでこの効果は大きいですよ。
30歳で始めると60歳までの30年間で、4万円 × 30年間 = 120万円お得になるわけですね。
そして年収が多い人ほど税率が上がるため、節税額は多くなります。
元本割れのリスクがある商品だけではなく、元本保証型の保険商品もあるので節税メリットだけ享受したい人にもオススメです。
メリット②: 運用中の売却益・分配金が非課税
運用中は運用益に対して非課税となります。
通常の場合、20%の税金が引かれますのでその分お得ですね。
分配金を再投資することは長期投資では重要な戦略になります。
税金を引かれない分、その効果も高まります。
メリット③: 受け取り時に控除が適用
60歳以降、年金か一時金を選択できるそうですが、どちらについても控除が適用されるそうです。
つまり値上がりしていた場合、通常の投資ですと売却益等が発生し、税金が課されますが、控除されることによって一部の値上がり益については、税金が発生しないということです。
詳しい内容はまた調べてみたいと思います。
メリット④: 強制的に貯蓄できる
老後の資産形成の扱いのため、基本的に60歳まで受け取ることはできませんので、浪費グセのある人には逆にメリットではないでしょうか。
サラリーマンの最大額の年間276,000円を拠出し、30年間運用すると、運用益が出なかったとしても828万円になっています。
通常の年金に加え、老後の強い味方になりますね。
結論
NISAよりお得です。
投資にはいろいろな勉強が必要であり、しかも勉強したからといって成果が出るとは限らない世知辛い世界です。
しかし、このように労力がかからず確実に経済合理性があるものは利用していくべきだと思っています。
と言ってもやっと今月からやり始めたばかりですがw
また書きます。